<破>――異次元開畳 |
●<破>――自全魔界を遍歴する 踊り手は、サブボディを乗り換え乗り換えして、 自全の全領域を旅していく。 その遍歴が<破>となって現れる。 旅すればするほど、自全の中にこそ魔界があることが分かりだす。 通常<破>は、3段から5段を設ける。 無論、7段でも10段でもいい。 <破>1、<破>2、<破>3と畳み掛けていく。 <破>の中にも、当然<破の序>、<破の破>、 <破の急>がある。 すべての<破>は、違った仕方で開畳されなければならない。 というより、すべての異次元はまったく違った形で接続している。 それに従うだけでよい。 微小点から始まる異次元、 緩急の変化から現れ出る異速度の次元、 高低差から躍り出る異空間、 異生物の棲む次元、 巨大時間の隙間から紛れ込む異時間の次元、 チャンネル転換の隙間から顔を出す異感覚の次元、 異貌の自己の棲む次元、 ……まさに次元転換の仕方は無数にある。 ジェットコースターのような<破>もあれば、 メリーゴーランドに揺られているうちに 地獄まで連れて行かれる<破>もある。 予想外の異次元が予想外の仕方で開畳されるのが 魔界の魔界たるゆえんだ。 思う存分自全魔界を探索し、 これまでに見たこともない異次元を開畳せよ。 次元開畳術の発明、これが<破>のこころだ。 楽しみぬきたまえ。 この魔界遍歴に巻き込まれることによって、 現世に生きていたはずの観客を、 すべての異次元にいざなっていく。 そして、いつしか知らないうちに、 観客もまた踊り手の棲む異界の住人であることに 気づかされてしまうのだ。 |
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