崩壊体の歩行(コラプスド ウオーク)
探体法 「軋みと軋み返し」歩行法 「ヒューマンウオーク」 「ヒューマノイド ウオーク」より続く)


崩壊寸前の歩行(コラプスド ウオーク)


さらに、軋みが増幅していく。
やがて臨界点に達する。
もはや、きみのからだには命の軋み返しが起こらなくなる。
可塑性を失い、軋み歪んだままの姿勢で固定してしまう。
現代社会では公害や労働によって、
可塑性を失うまでに変形したからだが満ちている。
1070年代の日本では水俣病やイタイイタイ病で
多くの人々のからだが変形させられた。
土方は彼らのからだを採集し、衰弱体の師として受け入れた。
かれらのからだと共振できる命になるための普遍的な訓練の一環だった。
死者、狂者、障害者、犯罪者を排除して成り立っている現代社会の
囲いの中の清潔さを笑うためにだ。
そんな狭苦しい檻の中で飼育されて命はどうなる?
きみの命は泣いているじゃないか。
その声が聞こえないのか。
生命の舞踏へ至る道は、
彼ら崩壊させられた命との共振によって開かれる。
崩壊寸前のからだになって、なおも生きていかなければならない
命の必然の歩みを歩む。
一触即壊のからだになる。
もっとも動きにくいからだになり、なおも生きようとするときの
動きにならない動きほど美しいものはない。
もしそれを美しいと感じることができなければ
きみの心のどこかが故障している。
命の共振力が人間のエゴの汚れに侵されている。
この歩みは命の透明さの試金石になるのだ。
きみは測れ。
きみの崩壊寸前の踊りを見た観客の反応を測れ。
ひとが共振を思い出すまで、あと五百年かかるか、五千年か。
冷静沈着に、そのときまでの時間を計る生きた時計になれ。


リゾームになるまで


ヒューマンウオークからの変容の次は、
あらゆる歩行から異なる歩行や動きへの変容のプロセスを、
軋みと軋み返しでじっくり磨き上げる
灰柱の歩行巣の歩行石の歩行山の歩行、くぐつの歩行、原初体の歩行、
ヒューマンヒューマノイド、獣、ヒトデ、粘菌、世界歩行などなど
あらゆる動きから別の動きへの変容を創造する。
軋みの速度や強度を変えると、まったく別の変容が起こる。
もう軋みとは呼べない変容パターンが生まれる。
軋みから溶解へ、気化へ、凝結へ、魑魅魍魎へ、
細胞たちが共振パターンを変えていく。
きみのからだが、次元を超えて無限変容するリゾームに変成する。



●関連技法
軋みと軋み返し
灰柱の歩行
巣の歩行
石の歩行

山の歩行
ヒューマン ウオーク
ヒューマノイド ウオーク
コラプスド ウオーク
世界歩行

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