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衰弱体の歩行


1 からだが大きな炎に包まれて燃え尽きてしまう。
2 かろうじて突っ立っている灰柱になる。
3 その灰柱を崩れないように静かに運ぶ。( 灰柱の歩行)
4 両脚の間の牢の鉄格子から老婆が抜け出ようともがきだす。
5 左肩に小悪魔が乗る。頭に手を突っ込んで指人形のようにガタガタ動かす。
6 小悪魔は脳から両腕の神経を引き抜いて盗んでいく。
7 内臓に妖怪が住みつき、いやな息を吐く。
8 まつげにたかったホコリを飼育する。
9 からだの闇の古井戸に小石が吸い込まれるように落ちていく。
10 小石が水面に落ちる音と共に、すべての動きが最小の微細さに縮減する。
11 からだ中の細胞が見知らぬ力にてんでばらばらな方向に動かされる。
12 生前の記憶や夢が一瞬脳裏によぎっては消えていく。
13 からだのあちこちで細胞が死に衰え、剥がれ落ちていく。



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