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呼吸法0 生命の呼吸

粘菌の原型質流動のリズム

映像では加速されているが、実際には1−2分サイクルで流れの向きが交替する。
粘菌も、ロングタイドの生命の呼吸のリズムをもっている。
粘菌先生は生命について何から何までを教えてくれる、
私にとって師の中の師だ。


命は実に多様なリズムで共振している。
これに対し、日常の意識状態では、大脳のニューロンとグリアの間で交わされる
すばやくせわしないリズムに支配され、覚醒状態を保っているため
それ以外の長いゆっくりしたリズムに気づかない。
とりわけ、考えたり、人と話をしたり、テレビを見たり、新聞を読んだりしているときは
左脳の言語中枢と右脳のクオリアを感じている部分との間で激しいニューロン発火による
電気信号が飛び交うため、からだや命のゆっくりしたリズムははるかにかすかなので
感じることができない。

生命の呼吸



クレニオセイクラル・メソッドには、肺呼吸とはべつの生命の呼吸がある。
肺の呼吸リズムとは別に、
それよりもっと長くゆっくりしたリズム24秒サイクルや100秒サイクル)で
からだがくつろいで伸びていき、
またしぼんでやすらいでいく生命のリズムをただ感じる。
そのほかにはなにもしない。

クレニオセイクラル・メソッドによると、生体には三つのリズムがある。
いずれも肺呼吸とは根本的に異なる、「生命の呼吸」である。
クレニオでは肺呼吸は第二次呼吸であり、この生命の呼吸を第一次呼吸と呼ぶ。
第一次呼吸は三つのリズムを通して現れる。

ロングタイド(長めのリズム)

ひとつは、ロングタイド(潮流)と呼ばれる、100秒サイクルの生命の息吹で、
吸気の際にはからだが50秒ほどかけて上方と横方向にゆっくりと拡がっていく。
呼気の際には逆に50秒ほどかけて下方と上下方向に細長いからだになる。
このリズムに沿ってからだのゆっくりとした伸展・収縮を感じると、とても落ち着くことができる。
肺呼吸のリズムとは直接には対応しないから、途中で何度か息を継げばいい。
自分が自分の命とともにあるということが共にあるということが実感できる。

ミッドタイド(中ほどのリズム)

第二のリズムは、ミッドタイド、あるいは体液タイドと呼ばれる24秒サイクルのもので、
12秒間ほどかけてからだがひろがり、12秒かけて静まる伸展・収縮が繰り返されている。
このリズムもまたすこぶる心身を鎮静することに役立つ。
からだをゆっくりくつろぎながら広げていく。
体液の流れがくつろぎながら広がっていく。
そして重力を受け入れ、戻って静まっていく。
潮の満ち干のように繰り返してされている命とひとつになる。
従来から行っている調体9番のからだの細分化は、
極点ではからだの部位から細胞レベルにまで進む。
すべての瞬間にからだを構成する60兆の細胞の共振パターンが
刻々と変わっていくことを感じることができればなおいい。

(クレニオセイクラル・インパルス(脳脊髄流のリズム)

第三のリズムはいわゆるCRI(クレニオセイクラル インパルス)と呼ばれるもので
1分間に8回から12回の頻度で繰り返されている頭蓋仙骨運動のリズムと協調している。
5〜7秒サイクルで、頭蓋・脊髄液の流動とともに、体の各部が共振しているのを感じる。
調体二番のゆらぎ瞑想で、もっとも心地よいゆらぎを探っていくと
ほぼこのリズムに合致していると感じるときがある。

だが、本当は、3種のリズムにこだわることはない。
生命は無数のリズムで、あらゆるものと共振しており、
その中には、クレニオメソッドが見出した生命の呼吸という
ごくゆっくりしたリズムもあるということを感じることが大切だ。
それがクレニオセイクラルから学ぶべき肝要点だ。

自分が何かに囚われていると感じたときは
ただちにこの「生命の呼吸」のリズムを思い出すのがいい。
わたしたちは日常の自我や、解離されていた人格や、見知らぬ元型などにしばしば囚われる。
そんなとき「生命の呼吸」を感じると、
囚われていたものから距離をとり、
自分が自分の命と共にあることを思い出させてくれる。
何が起ころうとも大丈夫という天心の状態に心身を鎮めることができる。

これは、あらゆるクオリアに身を預け、
だが、同時にそれに支配されないための、必須の極意だ。
生きる極意、新たな創造に向かうための極意だ。
ただ、命と共にある。
それを思い出し、それを感じるだけでいい。



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