単細胞瞑想

生命遡行瞑想のひとつ。
原初の単細胞生命体になりこみ、
その生命クオリアを味わう。
自分の個体的生命の出発点となった、
父の精子と母の卵子が合一して生まれた
最初の単細胞になりこむことをめざす。

最初の段階として、
羊水の中に漂う胎児の体感になりこむ。
全身が羊水に浸され、
口の中も鼻の中も満たされている体感を味わう。
からだの全細胞が羊水ゆらぎの中にある。
からだの全表皮細胞が触れている羊水の感触は
どんなだったろうか。
感触の細胞記憶を探る。

そのうち、自分がひとつの単細胞であった段階を思う。
その単細胞の生命から、羊水中の胎児、そして、現在の自己まで、
自分の生命が持続していることを思う。

最初の単細胞生命だった自分は、
どんな生命クオリアを感じていたろうか。
その生命クオリアは一度も断裂することなく、
現在まで変転しつつも綿々と続いていることを思う。

やがて、この原初の単細胞が
自分の原形質の体液成分の変化を感じて
ゆらいでいただろうことに思いはせる。
単細胞の表皮の受容器(レセプター)が
羊水中に漂っているアミノ酸などの栄養成分分子をキャッチする。
受容器から細胞内の原形質にアミノ酸が取り込まれ、
エネルギーを生み同化される。
その同化プロセスで生成した尿酸などの老廃物が
別の受容器から細胞外に排出される。
細胞がアミノ酸などの栄養物質を
得たときのクオリアを思ってみる。
細胞のどこかでそのクオリアを咸知していたはずだ。

その体液成分の変化を咸知する機能は
今日の成体では、大動脈や頚動脈にある
血液成分の変化を捉える小体に受け継がれている。
血液成分中に糖分が増加すれば満腹感を咸じ、
減少すれば空腹感を咸じる。
食べ過ぎて血液中の糖分や脂肪分が過剰になれば
わずかに気分が悪くなる。
この精妙な体液成分の変化のクオリアを
キャッチする仕組みが鈍くなると
糖尿病やコレステロール症になりやすくなる。

現代人は血液検査をしなければ
自分の血液成分の変化を認知できない。
だが、本当は意識を止め血液成分、体液成分の変化を
キャッチする微細感覚を鍛えれば
とても如実にその変化を体感できるようになる。
血液のPh、血圧、粘度などの変化も咸知できるようになる。
いずれも異常値に近づくと不快感が微細に高まり告げてくれるようになる。

生体にとって自分の体液成分の変化を咸知する働きは、
もっともベーシックな生命クオリアに近いものだと思われる。
それは、体感クオリアの微細な快不快ゆらぎとして立ち上ってくる。
その快不快ゆらぎに耳を澄まし、
自分の体液を微細に調整していく力を身につけることは、
あらゆる成人病や心身症の予防につながる。

未病を知るからだに変成するのだ。

| コメントを書く |メールを送る |サブボディ舞踏スクールホームページ |  

←BACK ■ NEXT→