April 2014
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サブボディ共振塾ジャーナル
回  国際ヒマラヤ舞踏祭 2014
Ankur, Robert, Olga,
Pamela, Chong, Jaime,
Mickeal, Laura, Shamaayal,
and more 



6月8日(日)ー6月20日(金)
共振塾ヒマラヤ ダラムサラ、インド
連日、午前中はワークショップ、夕刻に舞踏公演
参加料は無料です。
また、同時期に世界中のサブボディ=コーボディが世界各地で踊り、
公演・ワークショップをはじめ多彩な催しが開かれます。


サブボディ共振塾ジャーナル
 
 2014年4月29日

トリックスターの笑いと驚き ハイムとマイケル

ハイムとマイケルは、この日ちょっとしたハプニングを試みた。
ハイムはジオの踊りが済んだあと、
踊り手を観客の前に並べて座らせ、観客の目を見つめさせた。
そして自分は端の方から踊り手のからだの上を伝ってジオまで移動し、
ジオに襲いかかり、突然口に含んだ墨を吹きかけた。
「あっ」という驚きの声が漏れた。
マイケルはからだに泥を塗りたくった裸体で舞台に現れ、
何やら意味不明のことを喋りながら、陰毛をいじったりして、
笑いを引き出した。
どちらも、通常の予期を覆す、トリックスター的な行いだった。
共振塾の踊りはこれまで重すぎて息が詰まりそうなほどだったが、
時にこういう幕間狂言的なものが挟まると、
驚きや笑いなどでいっとき和み、またあらたな異次元を開畳する
よい刺激になる。
今年の生徒には枠にはまらないで桁を外したがる
トリックスターが多くて、予期しない驚きや笑いをもたらしてくれる。
サブボディ・コーボディ劇場も10年目を迎えて
成熟の時を迎えているのかもしれない。



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 2014年4月25日

甘い死、地獄の誕生 ロバート

ロバートは音楽と踊りを統合して2つ目のパートを創った。
ここでは彼は踊りまくった。
宙に舞い、地を転がり、異形の貌で観客を睨みつけた。
もっとも激しい<破>となるだろう。
さて、第3のパートがどうなるか、楽しみだ。


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 "Surrender to Nature" Gio and Cobody
29 April, 2014

After cobody experiment Dust Gio

First of all, thanks to all subbodies deeply from my bottom of heart, life.
I could feel how much you opened resonance ability, the full of honesty from your life, abyss.
This cobbody experimnet was very short but very intense for me.
I was dreaming the real beautiful resonance life to life without any judge, idea.
Actually this is a big experiment for me as practicing to listen to air, wind, flower, life, me and you.
The moments in the cobody was the most beautiful encountering in my butoh experience.
I can't describe my feeling with words. Just I want to share this video.
The moments, constantly life and body cross creating new space, relationship, qualia, world..
Thanks.
And actually I feel very sorry at the same time.
I tried to listen to the space transparently all the time but the last moment, after chaos I've lost the transparency. We were supposed to find an ending together in full of resonance.
But my ego made ending in different speed from another subbodies. I was following my qualia after Chaos. So I felt very sorry about that somehow I disturbed your own deep world was continued. Because I know, all subbodies were one of the deepest moment.
I will learn more how to listen. This experience would be precious message for my dance of Life.
Warm hugs and resonance to all the subbodies, cobody.
Gio

 
 
 2014年4月27日

「自然への降伏」 ジオとコーボディ


来週ケスリとハビエールとの舞踏共創のためにカナダに出発するジオは
この日これまでの探体を統合した。
彼女はこの間のからだの闇の旅でつかんだ最善あるいは最深の
謎と秘密と花を他の塾生と共有しようとした。
この作品は4つの部分からなる。

1.石
もっとも小さく固まった石になりこむことからはじめた。
もっとも密かな静寂体。
長い生命の歴史を耐え忍んできた命の形に。
その石はゆっくりと転がり、やがてひとところに集まって
大きな岩になった。

2.種から、花へ
長い時間の間に、からだの各部が外界と微細な生命共振をはじめるようになった。
じょじょに種からさまざまな花が開花していった。
舞踏における<花>とは、一般にある美しい花だけではない。
たとえどんなに醜く歪んだ形であれ、奇妙な動きであれ、妖怪であれ、
それが最適の序破急のタイミングを得さえすれば、
<美>に転化する。
各塾生は思い思いのからだの闇を探り、
それぞれの魑魅魍魎の<花>を開いた。

3.人生を歩く

ジオはある詩を読んだ。
それは、人生で同じ間違いに何度も陥ってしまう謎をめぐる
『チベットの死と生の書』にある詩だった。
彼女ははじめて共振塾に参加した3年前にもこの詩を踊っている。
その後ずっとこの問題に真向かってきたのだろう、
今回はその謎と秘密を全塾生と共有しようとした。
各自がそれぞれの人生で何回も同じ過ちに出会ってしまうという
謎と秘密を運びながら歩き、何度も転けた。

4.混沌

「汝の魂はなおも、踊る星を産むための混沌を孕んでいるか。」
フリードリッヒ・ニーチェ


長期生はすでに、からだの闇の旅で、
幾度となく混迷に陥る体験を持っている。
からだの闇は方向も目標もない非二元かつ多次元の闇だからだ。
だが、この混沌こそ命の無限の創造性、固有性と
共振性を開くためのの無限の宝庫なのだ。
踊り手は己の自己や自我をはじめとするあらゆる人間の条件を脱ぎ、
森羅万象になり込み、無数の異次元を跳梁し、
予測不能な出会いや奇妙な関係を踊った。

これがジオの何度も苦難の地獄を乗り越えてきた3年間の探求の成果だ。
彼女はそれを包み隠さず、透明に共有した。
お互いの、もっとも最善のもの、最深の謎と秘密をシェアするような関係。
これこそわたしが長年追求してきたものだった。
それは誰にとってももっとも豊かな探求と創造ができる世界だからだ。
これまでの群れの動きというようなコーボディの次元を超えて
ジオは見事にコーボディの新たな地平を切り開いた。
わたしたちはこの収穫をただちにシェアするだろう。
ありがとう、ジオ!

ジオが読んだチベットの詩は以下の通り。

私は道を歩く
歩道に深い穴がある
私はその穴に落ちる
私は、自分を失い、絶望的になる。
それは私のせいではない
そこから逃れる方法を見つけるには永遠の時間がかかる。

私は同じ道を歩く。
歩道に深い穴がある。
私はそれを見ないふりをする。
私は再びその穴に落ちる。
同じ場所に落ちるなんて信じられない。
しかし、それは私のせいではない。
そこから逃れ出るにはまた長い時間がかかる。

私は同じ道を歩く
歩道に深い穴がある。
私には穴があるのが見える。
私はまたその穴に落ちる.....それは習癖だ。
私の目は開いている。
私はどこにいるか知っている。
それは私のせいだ。

私はすぐに穴から抜け出す。
私は同じ道を歩く
歩道に深い穴がある
私は穴の周りを歩く。
私は別の道を歩く.....

「5章の自伝」
(『チベットの生と死の書』)


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 2014年4月25日

マリー、アンクール、エモンとコーボディ


「システムベース」 マリー
「開花」 アンクール
「ステップ」 エモン 

マリーはこの週風邪や下痢に侵され、弱り切っていた。
だが、これこそ衰弱体に成り込むチャンスなのだ。
彼女は弱り切ったからだを外からステージまで運ぶように
コーボディに頼んだ。そしてひとつの岩を。
動けないからだでチャトルで出会った岩のクオリアと共振して踊った。
アンクールは、5人に窓に立つように頼んだ。
そして聴衆には音声の自由共振を。
この間彼は子宮や胎内トラウマという重いクオリアを踊り続けてきたが、
それらにあまりに束縛されていると感じたのだろう。
背後世界のコーボディや聴衆の出す音と即興共振して踊った。
思いがけないサブボディがいくつも開花した。
エモンも庭で即興した。
即興を通じて新しいサブボディ=コーボディと出会い、
期末にそれらすべての統合した振り付けを創造する。
即興と振り付けを相互補完的に深化させていく。
共振塾ではからだの闇の長い旅路でさまざまな実験を重ねて、
最終的な必然の踊りをからだから掘り出す。


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25 April, 2014


Ankur, Aymon, Marie and cobody

'System based' Marie
'Blossoming' Ankur
'Steps' Aymon


Marie asked cobody to carry her from garden to hall, and one stone. She caught cold and sick this week. It is the chance to become weakened body. When subbody wants to dance as a weakest body, sometimes we need others support.
Ankur did free improvisation with audio resonance of audience and cobody standing on the window. Many unexpected novel subbodies blossomed.
Aymon also improvised in the garden.
We encounter novel subbody-cobody through free resonance, and can integrate them into a necessary dance with precise choreography.
Slowly every student are finding own world to enter. Next week we will sink into deeper realm of own Abyss in own proto dream, possessed body through audio channel and share them together.


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 2014年4月24日

アレス、マイケル、シャイとコーボディ


「落ちる石」 アレス
「無題」 マイケル
「苺」 シャイ 

塾生のサブボディが生長してだんだん長時間になってきたので、
今週からは少数の長い踊りをメインにし、他の生徒は短いソロや
コーボディを踊ることに変えた。
アレスはロックガーデンで出会った岩のなかの生きているクオリアを
校舎の階段に移し、階段をなにか得体の知れない生きものとなって
溶け落ちた。何人かの塾生がそれにまじり、聴衆もともに移動した。
マイケルはこの週、強いエッジ・クオリアに直面して動けなくなった。
しかもそれがわたしが出す声や指図のクオリアが、彼の教師や親の
指図に対する反発と抵抗の内クオリアと共振して、
いわゆる「投影」共振が起こった。
これは頻繁に起こる現象だ。
いくら用心していてもクオリアは勝手に共振する。
エッジとは命がまだ共振の仕方を知らない未知のクオリアに
出会ったときに生じる内外現幻クオリアの共振現象だ。
このエッジクオリアに出会うととてもつらいものだ。
まず安全な距離を取り、命がうまい共振の仕方を出来るまで待つ。
そして、その怖れや苦しさを何とか克服し、踊れるときが熟すのを待つ。
ときには何年、何十年も待たなければならない深い外傷クオリアにも出会う。
離れて耳を澄まし続ける。
ときに自然と共振して命を癒やしたり、歌ったり、走ったりして
ほかのチャンネルを開くのも一法だ。
エッジの克服はサブボディ共振舞踏の創体過程では、
ほぼなずべきことの中心課題のひとつである。
塾生たちは日々これに直面し、なんとかしようともがいていくなかで
じょじょに百戦錬磨のリゾームに鍛えられていく。
短期生のシャイはからだを校舎に使っている粘板岩と同じ色に
塗り、踊った。体験は短いのにじつにさまざまな世界に自在跳梁する
豊かな踊りが出てきた。


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 2014年4月23日

ウロボロス伝 ロバート


二年目になるロバートは、いきなり20分ほどの音楽を創り
踊りの振付も固めてきた。
踊りと音がひとつになると俄然聴衆との共振力も高まる。
この日は大きな拍手がわいた。
タイトルの英語は、ウロボロスと自伝を結合させた
Ourobiographyという造語だ。
ウロボロスは、頭で自分のしっぽを飲み込もうとしている蛇で、
古代より、非二元世界の象徴とされてきた。
そうだ。
生徒はそれぞれの坑道を掘って、
この未知な非二元の生命共振世界を踊ろうとしている。
頼もしい。




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 2014年4月21日

そよぎ ジオとコーボディ


ジ・オは毎週彼女の創ろうとする長い踊りの新しい各部を創っている。
チャトルロックガーデンでは、岩場で3人のコーボディとともに
胎児の姿勢になりこみ、可視・不可視の世界と命のかすかなふるえや
そよぎに耳を澄ました。
まだ、わたしたちが人間になろうとしていることも知らなかった
胎児時代の微細な生命共振は、いまなお下意識で蠢いている
底なしの深淵とつながっている。
命を探求するにはもってこいの坑道のひとつだ。

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 2014年4月20日

大地から原始クオリアを吸い上げる

「悲しみ」 アンクールとハイム
「空気タマゴ」 マリーとジオ


チャトルロックガーデンで、アンクールとマリーは、
森の中の凹地にうずくまり、耳を澄ました。
これは大地に耳を傾け、地面や地下からの原生的なクオリアを
からだに吸い上げる最適な方法の一つである。
しばらく蹲っていると私たちの肌は、自然に
生命の40億年の生命記憶を思い出し、共振しはじめる。
ときに祖先のクオリアや得体のしれない背後世界の気配も
からだに染みこんでくる。
ただからだのいちぶが生命共振によって動き出すまで待つだけでいい。
動いているうちに、じょじょに原生体、異貌体、ボトム、
元型なども顔を出し始める。

背後世界として共振する


ハイムとジオは、背後にまわり異次元を踊って追加した。
背後世界、あるいは背後霊と呼んでいるコーボディの共振方法だ。
土方の舞踏の世界では、実は踊り手が主人公なのではなく、
真の主人公はつねにこれら見えない背後世界の何ものかであった。
背後世界の何ものかによって動かされるのだ。
彼はそれを多様な名前で呼んだ。

赤い神さま
背後世界
死者
行方
空気中に棲んでいるおおきな生きもの
昏い穴
陰気な空気
隠れだ様子
うさんくさいもの
煙虫
漠とした心の薄暗がり
からだの暗がり
···というように。


土方はこれらの見えない背後世界と命の微細な共振のありようを
『病める舞姫』で痴呆になる寸前の精密さでつぶさに取り出した。
それらの無数の共振パタ―ンは、名付けられていない。
言葉でそれを説明することは不可能だ。
それはただ、からだで直に味わうしかない。
もっとも重要なことはからだと命の震えを通じて学ぶしかないのだ。
それをからだで学べる場、それが共振塾の存在理由だ。
『病める舞姫』の世界に入っていく準備もそろそろ整った。
来週辺りからじょじょにその世界に踏み込んでいこう。

透明デュエット

塾生は、すでに、すべての人間の幻想を脱いで、
森羅万象になりこみ共振しあう「透明デュエット技法」を学んできた。
アンクールとハイム、マリーとジオは、
互いに異世界・異次元の存在として共振した。
命の非二元かつ多次元的な共振を躍り、
異次元から別の次元の共振パターンへ自在に跳梁した。
ゆっくりと、生徒たちは命の多次元共振のすべてを踊るための方法を
身につけ始めている。
今年は例年に比べて塾生の成長が早い。
その分、無数のエッジに直面していることだろう。
産婆としてのわたしはもっと深く自我を消し、
耳を澄ます必要がある。


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 2014年4月19日

からだから祖型的なものを吸い上げる場所に蹲る

この岩の中の生きている部分 アレスとコーボディ


アレスは、二人のコーボディとともに、林の中の岩場で踊った。
ほとんど岩や樹に同化して、それらと同じ程のゆっくりした時間をまとった。
30分ほどの間に、ほんの少しの変化が起こっただけだ。
そう、せわしない人間とは異質の時間を学びにここにきた。
遠巻きに見ているインドの少年たちも、ただじっと眺めていた。
ミミズの動きに見とれて何時間も過ごす土方少年のように。

野生に産み落とされて ハイムとコーボディ

ハイムは、3人のコーボディとともに背の高い草の藪に入った。
そして野生の中に生まれた生きものに共振同化した。
しばらく蹲っていると、なにかわけの解らない背後の世界に
おびやかされている体感がこみ上げてくる。
「背丈を越えた草の中に入ると情けない心持ちになる。」
『病める舞姫』で土方が記している祖形的な情動だ。
背後霊のようなものに追い立てられて彼は藪から
蛙のようなからだとなって跳び出して逃げた。
そう、こういう原生的あるいは祖型的なクオリアを
からだから吸い上げるために野生の森にきた。
舞踏が誕生したのはまさにそういう場所だった。


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 2014年4月18日

大樹愛 オルガ
煉獄の芸術家・ミケランジェロ ロバートとコーボディ 


ヒマラヤ山麓のチャトルロックガーデンを訪れた。
各自が気になる場所を選び、その地形や岩や樹と共振した。
オルガはもっとも古い樹に登り、踊った。
ほとんど樹の幹と見分けがつかない色をからだに塗って、
まるで忍者か擬態生物のように樹と一体化して
からだから出てくる動きに従った。
ロバートは丘の上の大きな岩と共振した。
そしておそらく人類史で偉大な岩との共振者であった
ミケランジェロを思い出したのだろう。
大理石からミケランジェロが無数の煉獄を彫りだしたように、
からだの闇から多彩な怪物を掘り出した。
共創した三人の女性のからだからも
女神や魔女や妖怪が次々と躍り出てきた。


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 2014年4月16日

灰娘 ジオとパメラ


ジオはコンスタントに、彼女の踊りを創り続けている。
この週は、毎朝長時間ほとんど動けない瀕死のからだになりこんで
構内を這いまわって、<癇のからだ>への自己調体を続けていた。
そして、週末にはこれまでにない過激な衰弱体になりこんで踊った。
一瞬怖気が来るほどの凄みのある衰弱体だった。
そして、踊りの構成も、先週は男性とのデュエットを試み、
今週は女性とのコラボを踊った。
からだの闇には女性的なサブボディのみならず、男性的な、あるいは中性的な、そして、赤子から老人までじつにさまざまなサブボディが棲んでいる。
それらのすべてを開示するために多彩な試みを続けている。
彼女は5月にはカナダの塾生ケスリからの招待を受けて、
アルゼンチンのハビエールとともに舞踏作品を共創しにいく。
共振塾はじめての国際的なプロジェクトだ。


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 2014年4月15日

父よ アンクールとエモン


アンクールは父との関係を掘り下げ踊った。
古い塾生で、いま自己トレーニングにヒマラヤに滞在しているエモンが、
父の陰あるいは見知らぬ背後世界となって加わった。
父あるいは母を踊ろうとすると、予想もできない未知のクオリアに出会う。
思い出せないほどの愛と憎悪、天国と地獄の間の無数の生命記憶が
よみがえる。
それらをうまく塩梅して踊りきるには時間がかかる。
だが、挑むに値する深い闇だ。
子どもとしてさまざまな目にあった受動的なクオリアを乗り越えて、
生命の舞踏の美にまで昇華するために。
そこには人間から生命への成長、
小さな自我や自己を脱いで生命になるという変成がかかっている。


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 2014年4月14日

神様への正直 マイケル


マイケルは意外にも、オーディオチャンネルからはじめた。
何かわけの解らない言葉で何かを喋り始めたのだ。
わたしたちのいうヘゲモゲラ言語の一種だ。
彼が何をしゃべっていたか、それは彼だけの秘密だ。
だが、言葉の意味はわからなくとも、
姿勢や表情の変化を通じ、
いのちといのちの間には何らかのクオリア共振が起こるものだ。
そして、最後は突然またビジュアルチャンネルと
人間関係チャンネルに転じた。
見ている聴衆に近寄って、顔を近づけひとりひとりと見つめ合った。
そう、こうしてからだの踊り場とともに、
ひとつひとつのチャンネルを開いていく。
転換は意外なほど面白い。
からだの闇の多次元の混沌をすべて旅するには
あらゆるチャンネルを最適タイミングで開いていくことが重要だ。



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 2014年4月12日

われに許しを与えよ ハイム


ハイムは背中の踊り場を開くことからはじめた。
人の背中には無数の忘れられた記憶のクオリアが秘蔵されている。
背中は生まれてよりこのかた腹部を守るという
暗黙の役割を強いられてきたからだ。
気象変動に対しては震えて縮まり、
社会的なプレッシャーに対しては無意識にこわばり、
闇の中の見えない背後世界の予感に対してビクッと反応しつづけている。
ハイムはいったいどんな許しを与えようとしたのか?
それは彼だけの秘密だ。
だが、ともあれわたしたちは人間として成長する過程で
あまりに多くの制約に縛られてきた。
それらの無意識の束縛からからだを解き放っていき続ける必要がある。
土方の「からだのデテール―部分―全体―背後世界」という
からだの踊り場を各レベルで制御するという
「静かな家」の技法に学び、少しずつ細分化しながら、
各部の秘められた記憶や意識できないクオリアを
「長い間よく我慢してきたね。
でももう出てきてもいいのだよ」
と許しを与えつつ少しずつ開いていく。
ハイムはこの日、背中からはじめ、顔、からだ、口、そしてなにか
彼にしか分からない不可視のものとの共振を踊った。
そうだ。少しずつ細分化を進め、細胞レベルの生命記憶が
目を覚ますまで細分化を続ける。
これが共振塾で通年続けられる無限細分化と自在跳梁に向かう探体だ。



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 2014年4月10日

 アンクールとコーボディ


2年目になるアンクールは、すでに今年の自分の
もっとも重要な踊りのモチーフを掴んだようだ。
さまざまな背後世界をコーボディで共創して、その中で探求し続けている。
この週は長いホースで鳥の巣状の胎内空間を創り、
その世界を共創するよう依頼した。
あたかも大きな子宮の中で多くのサブボディが、
めいめいの胎児の夢として蠢いている。
それが彼にとって今もっとも必要な探体のための世界だ。
今年の生徒はわずか一ヶ月でサブボディ=コーボディの
世界共創の重要さを掴んだ。
そう、他の生徒の背後世界にコーボディとして入ることは、
自分にとってもまだ未知の闇をさぐる機会になる。
こうしてさまざまな世界変容を踊れるからだが鍛えられていく。
卒業してひとりになったときは否応なくたった一人で
無数の世界変容をからだで想像して、踊ることになる。
いまは孵化前のサブボディの蛹や幼虫の時を過ごしているのだ。




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10 April, 2014


'Bottom' Ankur and cobody

Ankur has already found his main motiv to explore the Abyss of fetus world.
He asked others to share his bottom.
Everybody co-created the co-fetus=womb world, and he entered into his bottom.
When we take off own self and become cobody, we can give best support to our friend's necessary investigation.
This year every student got the subbody=cobody only for one month.
Then everybody is able to explore own Mystery and Secret to bloom unique Flower.
After then, when we will dance solo, it will be able to dance with imaginary worlds by alone.


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 2014年4月9日

変容 オルガとコーボディ


オルガはプールサイドのディナー・パーティシーンから踊り始めた。
他の生徒に食事の相手やダンスシーンを頼んだ。
そして、フォーマルなシーンから、からだが溶け出し、
プールへ流れ込み、水面を浮遊し、階段を上に転がっていった。
そう、死者への変容の入口と出口は無数にある。
毎週毎週生徒たちは違った入り口と出口を掘り、変容坑道をたどる。
こうして次第に、土方が志向した死者の無限変容技法を身に着けていく。

「死者は静かにしかし限りなくその姿を変えるのだ

彼等は地上のものの形をほんのふとした何気なさで借用することも珍しくない。
(「静かな家」土方巽)




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 2014年4月8日

秦の兵俑傀儡 チョンとコーボディ


チョンは秦の始皇帝の死とともに地下に埋葬された
兵俑
傀儡になりこんだ。
始皇帝の前の時代までは実際の臣下一族全員が埋葬されたという。
他の生徒もからだに泥を塗って、傀儡になった。
古代中国は死者の精霊がまだ生き生きとあの世とこの世を往来していた
アニミズムとシャーマニズムの時代だ。
だが、現代にもその息吹は脈々と受け継がれている。
西洋人と違ってなにも説明せずとも通じ合える。
インドの舞踏に続き、中国の舞踏は
いったいどういう深化変成の道をたどるのだろうか。
とても楽しみだ。





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 2014年4月7日

虫 パメラ


パメラは、節足動物のような原生体からはじめた。
それから気化するからだを試み、
さまざまな異貌の自己や、なんらかの物体に物質化した。
他の生徒にはフェミニンな音を頂戴と依頼した。
性の闇も底なしに深い。だが、探求するに値する深みだ。
週ごとに各生徒から違ったサブボディ、コーボディが出てくる。
ここまでは順調だ。だが、これを一年脇目も触れずに続けて、
ようやく二十体ほどのサブボディをつかんで、ぎりぎりで間に合う。
自分の全体を踊り、命という謎の際限ない深淵に触れる舞踏へ。
産婆は生徒たちの異なる状態の胎内の息吹に耳を澄まし、
毎日日替わりで探体のメニューを用意する。
それを喜んで平らげてくれて、新しいサブボディが誕生するとほっとする。
すこしでも気をゆるめていては間に合わない。
一年後に無事生まれてくれることを願うばかりだ。



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 2014年4月7日

怪物たちのデモンストレーション マイケル


マイケルは、獣のように庭の隅から踊り出、さまざまなサブボディに変容した。この一ヶ月探体で出会った原生体や異貌体、衰弱体などが出てきた。
まるでからだの闇の怪物たちが勝手にデモンストレーションをして出てくるような塩梅だった。
そう。はじめてサブボディが出てくるときは、ときにこんなふうに、
向こうから勝手に出てくる。意識的な自我にとってはまるで異邦人か、
エイリアンのように感じられるものだ。
それからじっくりかけて、わたしたちはこの長い間地上と闇に別れ棲んでいた兄弟姉妹たちと、友達になっていく。
そして、じょじょに創造の中でその最適タイミングでの出現を身につけていくのだ。



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 2014年4月5日

煤けたトマトラブ ジオ



韓国から来て3年目になるジオは、
すでに昨年から、「煤け姫」という
彼女にとっての踊るモチーフをすべて詰め込んだ踊りの創造を進めている。
去年のヨーロッパでの修行中も、ずいぶん練り込んだようだ。

この日は、小さなデュエットパートを付け加える実験をした。
アンクールがその相手を務めた。
からだの闇をとことん渉猟しぬくには、ときにはこういう試みを必要とする。
アニマやアニムス、アミーゴなどという関係チャンネルの謎を探るには
想像上の、あるいは実際のパートナー相手に踊りこむ必要がある。
こうして、命のまるごとを踊る生命の舞踏が少しずつ総合されていく。
長期性のスパンの長い旅から、新入生もじょじょに
自分にとっての必然の踊りを探るヒントをつかむことができる。
そして、目に見えないかすかな生命共振に
すべての創造の資源が潜んでいることも。



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 2014年4月5日

祖先の石 マリー



3月コースの最終日、生徒たちはめいめいに気になる場所を選んで踊った。スエーデンから遅れて参加したマリーは、
庭の階段に埋め込まれている石に、なにか祖先の世界に通じる
クオリアを感じたようだ。
二人の生徒に石になって祖先のクオリアで近づくよう頼んだ。
ジオとチャンが祖先の石になった。
そう、祖先のクオリアとの共振は、深い命の深淵へ通じる確かな坑道の一つだ。
共振塾ではその坑道から、700万年の人類の起源、
40億年の生命の起源に至る坑道を遡る。
それは生命と死の深淵につながるもっとも豊かな創造の宝庫なのだ。



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 2014年4月4日

蝋燭責め アンクールとコーボディ



インド出身のアンクールは、
他の生徒に蝋燭の燭台を持った背後霊になるよう頼んだ。
そして、溶けた蝋をからだに垂らすようにと。
いわゆるSMプレイにおける蝋燭ぜめだ。
彼はいつも何らかの責め苦の中で踊っている。
それが彼が抱える胎児時代のトラウマのクオリアと
つよくひびきあうのだろう。
胎界のクオリアは非二元そのもので、
底知れない深淵に続いている。
死ぬまで踊り続けても果てがないだろう。
だが、それはたどるに値するもっとも豊穣な闇なのだ。



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 2014年4月3日

多忙世界 ロバートとコーボディ



ベネズエラで生まれ、米国で育ち、インドに来たロバートは、
各世界の時間性のあまりに違いに敏感なのだろう。
彼は三階のベランダに出る狭い通路で踊り始め、
他の生徒に多忙な人として自由に通リ過ぎてほしいと依頼した。
さまざまな人が往来する交差点のような空間が生まれた。
ときにぶつかり、もつれ、こんがらがり、
そして外に溢れでた。
そう、異なる時間、異なる速度、
異なる空間の広がりと閉塞を生命は生きる。
どんな世界で生きたいのか。
その中で命に問う。
無限の深淵に続く問いが始まった。



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 2014年4月2日

自我に真向かう チョンとコーボディ



中国からはじめてきたチョンは、リビングルームの暖炉の前で踊り始めた。他の生徒に、自分の以前のエゴとして近づいて来るよう依頼した。
おそらく彼は、自分の自我のさまざまな側面に真向かおうとしたのだろう。
勇気ある試みだ。
アジアはやはり、自我の処理を伝統的に課題にしてきた文化圏だ。
自我はおそらく現代最強の元型である。
生涯かけても、自我とのよい共振パターンを身につけるのは難題だ。
いつも予期せぬ形で無意識域から立ち上がってくる。
だがこれは生涯かけて真向かう価値のある作業だ。
未来はそこにだけかかっているといっても過言ではない。



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 2014年4月1日

歓迎されざる生誕 パメラとコーボディ



メキシコから来たパメラは、階段室の小さな物置台の下から
踊りだした。他の生徒みんなにわたしを嫌っている態度を見せてと依頼した。自分が歓迎されていない世界に産み落とされたという体感を
彼女のサブボディはもっていたのだろう。
その厳しく辛い世界で彼女のサブボディは踊った。
だが、これはパメラだけではなくすべての人のサブボディにとって
当てはまることだ。
無限の可能性をもって生まれてきた生命は、この世と出会った瞬間
多くの制約を受ける。
直接的な禁止だけではなく、多くの場合大事な人からの無視や
選択的非注意によって、命のある傾性は、この世に受け入れられていないと感じてからだの闇に潜みこむ。
小さい頃は無限の可能性をもっていた子どもが多くの可能性をなくして
つまらない大人になっていく。
サブボディ=コーボディになるとは、
その失われた無限の可能性を取り戻していく旅だ。
パメラはもっとも根幹のところから踊り始めた。
厳しいが豊かな旅になるだろう。




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