October 2013
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サブボディ共振塾ジャーナル
 
 
 2013年10月29日

世界に喰われるからだ―サンテリとコーボディ


 「[ 雪に食べられるからだ]
 [単調で不安なものに乱入されるからだ]
 [睨む女と棒になる私]
 [媒介のないからだ]
 [すでに踊らされてしまったからだ]
 [忘れられたからだ]
 [輪郭をはずされたからだ]
 [あまりにも放って置かれたからだ]
 [湯気に掠め奪られたからだ]
 [喰われ続けるからだ]
 [舞姫に混有されてしまうからだ]」

       土方巽 『病める舞姫』


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 2013年10月27日

踊り子フーピーへの変成―ロバートとコーボディ


「武将は女王になり、女王は関節の箱におさめられるだろう。

 その箱のなかからの生まれ変わりがフーピーという踊り子である。」
        土方巽 『静かな家』





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 2013年10月26日

からだのくもらし方―エモン、カン、モヌジ、セバスチャン 


今週は各自がサブボディ・ソロの統合を試みた。
今年のサブボディはこれまでとは一味異なる掘り方をした。
自分の問題を掘り下げながら、同時に無限のコーボディになりこんだ。
他の生徒のサブボディがもっとも必要とする背後世界になりこみ、
共創し続けてきた。
それによって、土方が『病める舞姫」に記した土方少年の
無限に世界に襲われ喰われる経験をからだで通り抜けた。
頭ではなくからだでしか、『病める舞姫』を理解する方法などないのだ。
土方は繰り返し書いている。

少年
 [からだのくもらし方]
 [2 雪に食べられるからだ]
 [単調で不安なものに乱入されるからだ]
 [8 睨む女と棒になる私]
 [媒介のないからだ]
 [すでに踊らされてしまったからだ]
 [忘れられたからだ]
 [13 輪郭をはずされたからだ]
 [14 あまりにも放って置かれたからだ]
 [湯気に掠め奪られたからだ]
 [15 喰われ続けるからだ]
 [舞姫に混有されてしまうからだ]」
([ ]内の数字は第1章の段落番号。
くわしくは舞踏論第300章の原文を参照。)

そう、こういうとんでもない目に合わなければ、
『病める舞姫』の世界になど、指一本触れられやしない。
今年の生徒は、他の生徒のサブボディの背後世界に
コーボディとしてなりこみ合うことで、同様のハードな経験をくぐり抜けた。、

無限の多様性をもつ生命の多次元共振をからだに刻みこむこと、
これが今年の実験だった。
これをくぐり抜けてきた生徒たちのサブボディは、
土方少年と同じく
からだのくもらし方を身につけ、
例年よりもたくましく育ちあがってきた。
いよいよ、来週からはこれまでに出会ったサブボディとコーボディの
すべてを統合して踊りを創りこんでいく。
今年の舞闘祭は、ヒマラヤの2週間のあと、
デリー舞踏祭が一週間つづく。
延べ一ヶ月間踊り続けることになる。
どこまで行けるか、楽しみだ。



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 2013年10月23日

生命誕生40億年、おめでとう!


たくさんのメールありがとうございました。
今年も無事歳を重ねることができました。
(生徒とロメスの子どもたちとともに。
モヌジとマディナはこの日欠席。)

リゾーム・ダート・リー


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 モヌジ、ピユ、セバスチャンとコーボディ タタパニ
 
エモン、カン、ロバート、サンテリとコーボディ 
 2013年10月22日

タタパニのノマド・リゾーム2
エモン、カン、ロバート、サンテリとコーボディ 


今年のコーボディが一味違うのは、
フリーリゾナンスの中で、その場の中心となるサブボディにとって
もっとも必要とされる背後世界になりこむことだ。
自我や自己を脱ぎ、相手の命を自分の命の一部として感じて、
その生命がもっとも必要とする世界からの刺激になり込み、
サブボディが生きるために必要なよじれ返しとしての創造を
まっとうできるように命で共振することだ。
ここにきてはじめてヒマラヤで十余年追求してきた
サブボディ=コーボディ技法が真価を発揮し始めた。
たんなるグループインプロビゼーションではない、
命の舞踏の共創に一歩近づくことができた。
たったこれだけの歩みにも十数年はゆうにかかってしまうのだ。


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 2013年10月21日

タタパニのノマド・リゾーム1
アンネリ、アンクール、リサとコーボディ



週末共振塾から車で1時間半の場所にある
ヒンドゥの聖地タタパニを訪れた。
古い温泉と豊かな川を地元の人が守っている。
各人はそこで気に入りの場所を見つけ、
12分のサブボディ・コーボディを統合し
各場所をめぐるノマド・リゾームを展開した。
友人のサブボディの序破急に耳を澄まし、
それがもっとも必要とするクオリアをコーボディとして共創する。
自我や自己の表現ではなく、それを脱ぎ捨て、
いのちにならない限りそれは見つからない。
これで二ヶ月半続けてきたサブボディ・コーボディの探体過程を終え、
いよいよ来週からはこれら収集された素材をもとに創体過程に入る。
序破急・図地兆・花秘謎などの創造技法によって
余分なものをそぎ落とし、最適タイミング、サイズ、密度に練磨していく。
最深の生命共振が起こるようにタメやリゾーミング、うねりなどの
工夫と発明を多次元共振的に重層していくのが、最後の創造プロセスだ。


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 2013年10月19日

予期しないノマド・リゾーム2
押し出されて出てくる動き



踊る場所をくじで決めた別の人が決め、
そこで踊る予期しないノマドリゾームのパート2。
予期しなかった変な場所に置かれて、生命共振に耳を澄ます。
すると自分にとっても思いがけないサブボディが出てくる。
石や木や獣など、制約された体になって、
そこから押し出されてくる動きを踊るのは、土方舞踏の基礎だ。
これは制約された場所に置かれたからだから出てくる動きを踊るという
バリエーションのひとつだ。
2つ目のグループのサブボディは、
狭いベランダやバケツの中や花壇や卵が敷き詰められた階段など、
予期しない場所に置かれたからだから出てきたものだ。
これらの試みはすべて、生きるために本当に必要なサブボディ=コーボディに出会うための実験だ。
暮れのヒマラヤとデリーでの舞踏祭まであと一ヶ月続く。
お楽しみください。


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 2013年10月19日

予期しないノマド・リゾーム1



通常のノマドリゾームは、自分が踊る場所は自分が気になる場所を選び、
次から次へと移っていくが、今日はそのバリエーション。
踊る場所をくじで決めた別の人が決める。
すると自分にとっても思いがけないサブボディが出てくる。
それに身を任していく。
まずは、1つ目のグループからお楽しみください。


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 2013年10月17日

ノマド・リゾーム劇場1


「重要 

死者は静かにしかし限りなくその姿を変えるのだ。
彼等は地上のものの形をほんのふとした何気なさで借用することも珍しくない。」

土方が自分のソロ『静かな家』のために記した覚書に、
特別<重要>と題して書き記したこの文章の重要さは、
いくら強調してもし過ぎることはない。

私たちは、自我だの自己だの、自分は人間だのという
狭い幻想に心底まで囚われているからだ。
ひとりひとりの舞踏家もこれが舞踏だというそれぞれの思い込みに
縛られている。
それらをすべて脱ぎ捨てて、無限変容する死者になりこむこと。
このための限りない練習方法を編み出すのが産婆の仕事だ。
ノマド・リゾーム劇場もその工夫のひとつだ。
これにはさまざまな段階がある。
まず、第一段階は、それぞれの生徒が踊りたい場所を見つけて踊る。
他の踊り手は、そこで踊るサブボディがもっとも必要としている背後世界となって踊る。
指圧と同じで、そこで踊る人の命を自分の命として感じ、
もっとも必要とされているクオリアを与える。
指圧では、相手の心身がもっとも圧されたいツボに
最適の圧をかけて圧す。
強すぎてもからだはブロックしてしまうし、
弱すぎても何にもならない。
たったひとつの最適圧に身を投じる。
共振舞踏では、圧だけではなく、無限のクオリアのうち、
いのちがもっとも必要としているクオリアを最適のタイミングで与える。
それがコーボディ共創だ。
一瞬ごとに変わるサブボディの序破急に耳を澄まして
たったひとつの最適タイミングで、最適な背後世界となる。
このために共振塾では無限の共振パターンを学んできた。
とりわけ、『病める舞姫』にはその見えない生命共振の事例が
無数に詰まっている。

空気中に住む見えない大きな生きもの
けむり虫
胡散臭いもの
ひっそりとある陰気な空気
スパイのように通り過ぎる人影
煤けた舞姫
からだだけの密談
泣く女と共振する電球
睨む女と棒になる少年
背後霊
これらのすべてに共振する
からだの無用さを知った老人の縮まりと気配り


などなど、
第一章だけでも数えきれないほどある。
それら一つ一つを練習し、ノマドリゾーム劇場の
自由共振で出していく。
ことしは雨期が長引いたので、まだはじめたばかりだが、
生徒が生命共振によって踊りを共創するとは何かを
からだで学ぶにはもっとも良い練習方法のひとつである。
今週はこれをじょじょに複雑化し、さまざまな地形に移動し、
それぞれのサブボディ=コーボディの探体と重合していく。



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からだの無用さを知ったの老人の縮まりと気配り
 
 
 2013年10月12日

からだのくもらし方――『病める舞姫』の世界へ



「そうらみろや、息がなくても虫は生きているよ。
あれをみろ、そげた腰のけむり虫がこっちに歩いてくる。
あれはきっと何かの生まれ変わりの途中の虫であろうな」。
言いきかされたような観察にお裾分けされてゆくような体のくもらし方で、私は育てられてきた。
からだの無用さを知った老人の縮まりや気配りが、
私のまわりを彷徨していたからであろう。」



生徒たちは自分が抱える問題を掘り下げながら
週を追うごとに、謎と秘密を深めるからだに変成していく。
そうだ。土方が『病める舞姫」の基礎においた
からだのくもらし方という技術を身に着けながら。
それはたんなるからだの技術ではない。
生命共振が多次元重層的に織り合わされた
複雑な作舞技術の総合からなる。

踊り手は皆それぞれに
不可視のもの、
名づけようもないもの、
胡散臭いもの、
そっとある陰気な空気、
空気の中の見えない大きな生きもの、
それらに浸食され、翻弄されている存在

などに変容する。
それらが意図不明にさまざまに共振しだすと、
あらゆる場面の不分明さが増加し、
何が起こっているのか意識などでは捉えられない世界が現出される。
わたしでさえ見ているうちに不気味で気持ちが悪くなる。
それが土方が『病める舞姫』で追求しようとした
自他分化以前の闇でふるえている
じかの生命のありかただ。
人間の意図などによってではなく、
意図を止め、意識もからだもくもらした命の共振によってのみ
その世界は共創されうる。
非二元かつ多次元の生命共振の世界だ。
おそれることなく、いのちが震え上がるような世界を創れ。

今週は、二組に別れ、
まず、アンネリ、カン、リサ、セバスチャンが4つの場面を共創した。
この週になってようやく共振によって醸しだされてきた
陰気な空気の不気味さを味わっていただきたい。



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Not city park, but stone garden...  
 
Lisa and cobody  
 
 2013年10月6日

<よじれ返し>をコーボディとして支える2
マリオンとコーボディ


二番目のマリオンとそのコーボディになったエモン、セバスチャンは
サンテリと共にこの夏、ハンガリーのサンフェスティバルやフランスのクリスチャンのワークショップで踊ってきた仲だ。
積んできたいろいろな体験が踊りに出てくる。
加える刺激が強すぎると相手を壊してしまう体験もした。
指圧同様、弱すぎてもなんにもならないが、
強すぎると生まれかけのサブボディを壊す。
殺活ぎりぎりの強度を瞬間的な共感的創造によってつかまねばならない。
過ちを恐れてはならない。
かずかずの過ちを乗り越えてはじめて最適強度とタイミングをつかめる。
そのなかで生まれかけのサブボディは、もっともよい共振方法を身につけ
成長していくのだ。




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 2013年10月4日

<よじれ返し>をコーボディとして支える1
サンテリとコーボディ


今年の後期になってはじめて発見された舞踏の創造方法とは
<生命共振クオリアをシェアしながら踊りを共創する>
というものだ。
からだの闇には、いのちがねじられたり、抑えつけられたり、
うまく共振できなかったクオリアがたくさん潜んでいる。
それらはときにはからだ癖や嗜癖や影の人格となったり、
思い出せない悲しみとなって縮まりこんでいる。
それらに耳を澄まし続けていると、
何らかのからだの動きになって出てこようとする。
それがサブボディ(下意識のからだ)だ。
抑えつけられたり、よじられたりした生命は機会をうかがって、
<よじれ返し>によって傷を克服しようとする動きを見せる。
いのちがみなそういう問題をもっていることを理解し合った生徒たちは、
ほかの生徒が自分の受けたよじれに対し、
<よじれ返し>の創造をするのを助け合うことができる。
よじれとよじれ返しの世界を共創する。
いのちをよじれさせた見えない力となって圧迫したり、
不可視の背後霊となったり、通り過ぎたり、
近寄って行ったり、無数の共振方法で
よじれとそのよじれ返しをよりリアルなものとして共創することができる。
今週は、遅れて合流してきたサンテリとマリオン、
そして長期生のリサの世界に、
他の生徒がさまざまなコーボディとして参加して踊った。
すでに長く互いの外傷体験や問題を共有し、
あらゆるものへの変成訓練を続けているので、
みなすぐ求められたものになることができる。
まずは、フィンランドから来たサンテリと
そのコーボディの踊りから御覧ください。



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