Himalaya Butoh Festival #5
December 2012 
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サブボディ共振塾ジャーナル
第5回 国際ヒマラヤ舞踏祭 2012
 
2012年12月27日

ハイライト 第5回国際舞踏祭ヒマラヤ


ビデオのアップロードが回線の不調で遅れているので、
舞踏祭のハイライトをつくってみた。
いやぁ、見応えがある。
こんなのははじめてだ。
それだけきつかったけれど、終わってみれば
踊りの創造がなんと癒しになることか。
これだからやめられないのだ。



 
 
2012年12月17日

グランド フィナーレ・ 第5回国際舞踏祭ヒマラヤ


舞踏祭最終日のグランド・フィナーレは、
各踊り手がサブボディのハイライトを見せるソロの部から始まり、
自由共振コーボディへ移り、場所もホールから野外劇場へ展開した。
最後は観客とともに踊って、終わったときはゆうに3時間を超えていた。
かつてなく実り多かった舞踏祭は終わった。
みんな完全燃焼して燃え尽きた。
長期生のカツとアクシは、無事それぞれ3年間と2年間の
産婆コースを卒業し、カツはガドゥ、アクシはアグ・タラという名に脱皮した。
世界のどこに出しても恥ずかしくない舞踏家が誕生した。
かれらはすでにそれぞれアメリカのミネソタとインドのデリーで
新しい活動を始めている。
同じく産婆コースのジオは3年目の修業に入る。
そればかりではなく、うれしいことに
クリスチン、パン、ソルヴァイ、ヴァレリーと
舞踏祭に参加した全員が来年もヒマラヤで研鑽を続けるという。
こんなことは共振塾始まって以来はじめてだ。
そろそろ最短コースを2年に延長すべき時が来ているのかもしれない。
来年はホンザ、ジャビエールの共振塾生も戻ってくる。
夏のスイスワークショップのメンバー、ドイツのリサも合流する。
かつてない濃い一年になりそうだ。
来年新しく挑戦しようとしている土方巽のもっとも深い謎に満ちた
『病める舞姫』の世界に入る最適の環境が整った。
新入生を交え、どれほど深い踊りが生まれ出ることか、
想像もつかない。
今から楽しみだ。



 
 
 
2012年12月21日


土方巽の陽根を胸にいだいて・ デラモア・デラモルテ



~I woke up,... or was I still dreaming? Anxiety was escalating. My
mind was vibrating with the faraway clouds. My body cells have
already started dancing.

What is this strange sensation? Energy within energy.

It was still morning. The hand didn't follow the mind. Blood on the
penis. The instant worries of surprising pain quickly faded away.

You are a fool!

A body that wants to collapse. A heartbeat that wants to run away.
Breathing from the ears.

I looked at the sky. Clouds and vivid blue sky were whispering a
message.

I am on my way to (y)our realm. You are the blood of my Flesh - I
am the flesh of your Blood.

Tatsumi Hijikata, I carry your Phallus in my Heart~

 
 
 
 
2012年12月17日


禁じられた少女/ジオ



ジオは、数年前カンボジアを旅行したとき以来、
ある重いものを抱え込んだ。
このニ年間それをライトモチーフとして、深め続けた。
どうすればそれを実現できるのか。
実際にカンボジアでボランティアとして働くことも真剣に考えた。
彼女は、ニ年の間にこの問題をどう解けるか、
なんども踊りの創造にトライした。
自分の人生のトラウマ群もフラッシュバックしてきて彼女を引き裂いた。 
そして、とうとう最後にあらゆるものがひとつになった。
彼女はこの作品で、それらのすべてを統合しえたのだ。
踊りは、さまざまな衣装を舞台上で着替えながら、
この二年間に出会ったさまざまなサブボディを踊った。
そして、終盤、カンボジアで虐殺された人々の写真が
ステージに映し出されたとき、一気にこの長年の思いが爆発した。
彼女は死者の魂を引き受けて踊った。
観客の人たちは、死者たちが彼女のからだの上で踊リ出すのを目撃した。
私も胸が詰まされ、涙が滲んだ。そして、はっと気づいた。
私の命が長年にわたって新に踊りたかった踊りは、
まさしくこの踊りだったことに。
1998年、わたしは、世界中の死者を踊ろうと、世界の旅に出た。
数年前わたしは踊り手から産婆へと転生したが、
私の替わりにジオのサブボディがそれを踊ってくれた。
死者の願いや希望は、個としての彼らの人生では中断されたけれど、
それは生命共振によって踊り継がれ、未来へ引き継がれていくのだ。
命は個であるだけではなく、類として生きている。
「生命の舞踏」が意味するものは、まさしくこのことなのだ。
土方はそれを試み、死んだ姉を踊り続けた。私も試みつづけた。
今は共振塾の踊り手たちがそれを引き継いでいる。
死者は別の人のサブボディ・コーボディを通じて踊ることができる。
ジオが示したのはその真実なのだ。

この踊りの最後は、ジオとカツDの甘く切なく優美なデュオで終わった。
また、彼女のコーボディ作品、「禁じられた娘たち』の中では、出演した舞踏手たちが滑稽な尻の踊りを創造した。これらは、命の舞踏の全体性に至る道を示唆している。暗さの中に輝きがあり、光のなかに闇が存在する。それらは命の多次元かつ非二元共振の欠かせぬ要素である。

ジオはこの踊りのあとで、体験を文章にした。英文が苦手でないかたは
英語サイト:subbody.net をご覧ください。上に書いたことが、彼女の実体験として、どんなプロセスで進んだか、あなたにとっての創造の参考になると思います。



 
 
2012年12月15日


赤 アグ・タラ (アクシ)



アクシは最後のソロで見事にほぼすべてのサブボディを統合した。
一週目のコーボディは、壮大な構成だったが、
その中でアクシのサブボディはエッジにぶつかり、
躍り出て来なかった。
それをわずか一週間で克服し、
これまでに見たこともない新しいサブボディが次から次へと出てきて、
見ている私は息つく暇もないほどだった。
二年間のヒマラヤでのからだの闇の旅で掘り出した、
豊かなサブボディが、どんどん違う次元を開き、
密度を運びながら踊りでてきた。
私はそれに圧倒されっぱなしだった。
こんな踊りには言葉はまったく不要だ。
ただ、上の写真をお楽しみ下さい。
後ほど編集するビデオもお楽しみに!

(英文サイト(subbody.net)の方には、アクシがこの体験を
文章にまとめた。優れた内容なので、英文が苦手でないかたは
どうかお読みください。)

なお、この日、アクシはアグ・タラという名前に変わった。
おそらくインド初の舞踏家の誕生だ。
アグ・タラ、卒業おめでとう!





 
 
 
2012年12月13日

ནང་ལ་འགྲོ་གི་ཡོད

帰り道
 ヴァレリー


中国の圧政に抗議するチベット人の焼身自殺が相次いでいる。
「亡命政府によれば、中国政府による言語や宗教などの弾圧への抗議として、17日までにチベットで76人が抗議の焼身自殺を図り、62人が死亡した。亡命政府はチベット人に極端な行動を取らないよう呼びかけているものの、今年10月からの約1カ月半だけで、25人が焼身自殺を図っており、自殺者は後を絶たない。(産経新聞 11月19日(月)」

ロシアから来た新入生・ヴァレリーが踊ったのは
この状況のまっただ中であった。
創造中も連日、チベット人の焼身自殺が報じられ、
亡命チベット人の町ダラムサラでは、
それに呼応するチベット人のデモや集会で騒然としていた。
そのたびにヴァレリーは深い共振の悲しみと怒りに襲われ、打ちのめされた。
この踊りの終わりは、踊り手全員が炎に包まれ死んでいく人と共振して踊るものだった。
そのなかでヴァレリーはなかなかソロが踊れなかったが、
最後のパフォーマンスでは渾身の炎の中の死を踊った。
見るものの胸を激しく打つ踊りだった。

チベットではいまも焼身自殺が相次いでいる。
先日は16歳の少女までもが焼身自殺した。
そうだ。今の世界はどこかがおかしいのだ。
私の若かった時代でもアメリカのベトナム支配に抗議して
数多のベトナム僧が焼身自殺した。
日本でも由利さんが、パリでもフランシーヌという若い女性が
共振して炎の中に命を投じた。
だが、その思いは世界に共振し、ついにベトナム支配を終わらせた。
いまも中国とチベット、イスラエルとパレスチナ、その他の
国家による命の抹殺が続いている。
国家という化物がこの地上から消えるまでこの生命の苦難は続く。


 
 
2012年12月12日

蝶形骨・ソルヴァイ


ソルヴァイは、自分固有のからだの踊り場をいくつか見つけ、
その微細化を探求した。
ひとつは皮膚であり、もうひとつは蝶形骨である。
どちらもごくごく微細な踊りなので、写真には映らない。
ビデオでもおそらく捉え切れないだろう。
皮膚には胎児時代以来の無数のクオリアが潜んでいる。
蝶形骨は顔面の鼻の後ろにある骨で、
ごくわずかな顔の表情や声の共振を変える。
大きな可能性が埋まっている場所だ。
ソルヴァイはこの舞踏祭ではほとんどのコーボディに参加して、
ソロにはない奇妙な動きや破天荒な表情がほとばしり出てきた。
コーボディでのソルヴァイの意外な踊りを見るのが
この舞踏祭の楽しみの一つだった。
彼女のからだの闇にはまだまだ未知のクオリアが潜んでいる。
来年はそれらの遠いクオリアのすべてを統合し、
無数のクオリアが密度を運びながら
異世界を跳梁する序破急を見つけていくだろう。


 
 
2012年12月10日

甘苦の残滓・クリスチャン


クリスチャンのソロは、誰もが気づかないうちに
庭に捨ててあるゴミ袋がいつの間にか動き出すという
驚きから始まった。
カンブクロに入って手だけで踊る<序>、
屋上のテラスでのダイナミックな<破>、
池の中の人魚の踊りから昇天していく<急>と
見事な序破急を成就する渾身の踊りだった。
彼女はいかに身につけたダンスをそぎ落とすか、
という困難なエッジにま向かい続けた一年だった。
踊りのタイトルは、そぎ落とそうとしてもなお残る
歓喜や苦しみのクオリアをどう踊るかというエッジの上に
立っている彼女の現在の位置を正確に示している。
大きい踊りやコンタクトは楽しい。
だが、それはあまりに楽しいので楽しさに奪われ、
微細な命のふるえが聞こえなくなるという怖い罠が存在する。
多くのダンサーはその罠にとらえられていることに気づくこともない。
彼女は踊った後、踊りの中で、
微細な背後世界のクオリアを捉ええたのは、
ごく短い瞬間に過ぎず、
多くの場合は聴き取れずにダンスに流れてしまったと嘆いた。
それでいいのだ。
大きな踊りも序破急の最適タイミングさえ見つければ花となる。
たとえその中でそれに取られているからだに出会ったとしても、
それに気づいたことこそが最大の収穫なのだ。
前期の踊りでは、それに気づくこともなかったと思う。
透明覚はそうして少しずつ生長していく。 
ここまで来たら、後は永遠の精進をたどるのみだ。
来年の変貌が楽しみだ。



 
2012年12月10日

甘苦の残滓・クリスチャン


クリスチャンのソロは、庭でカンブクロに入って手だけで踊る<序>、
屋上のテラスでの<破>、池の中の<急>と
序破急を成就する渾身の踊りだった。
彼女はいかに身につけたダンスをそぎ落とすか、
という困難なエッジにま向かい続けた一年だった。
踊りのタイトルは、そぎ落とそうとしてもなお残る
歓喜や苦しみのクオリアをどう踊るかというエッジの上に
立っている彼女の現在の位置を正確に示している。
大きい踊りやコンタクトは楽しい。
だが、それはあまりに楽しいので楽しさに奪われ、
微細な命のふるえが聞こえなくなるという怖い罠が存在する。
多くのダンサーはその罠にとらえられていることに気づくこともない。
彼女は踊った後、踊りの中で、
微細な背後世界のクオリアを捉ええたのは、
ごく短い瞬間に過ぎず、
多くの場合は聴き取れずにダンスに流れてしまったと嘆いた。
それでいいのだ。
大きな踊りも序破急の最適タイミングさえ見つければ花となる。
たとえその中でそれに取られているからだに出会ったとしても、
それに気づいたことこそが最大の収穫なのだ。
前期の踊りでは、それに気づくこともなかったと思う。
透明覚はそうして少しずつ生長していく。 
ここまで来たら、後は永遠の精進をたどるのみだ。
来年の変貌が楽しみだ。



 
2012年12月9日

スイスのサブボディ・コーボディ

ヒマラヤ舞踏祭は今日大成功裡に幕を閉じた。
その最終日、この夏スイスで行った一ヶ月のワークショップの
最終日の公演の写真が届いた。
長い間ファイルが行方不明になっていたものだが、
ヒマラヤの舞踏祭に共振して間に合わせてくれた。
スイスでは1週目と二週目の金曜日がが山と川で踊り、
3週目がジュネーブの街で、4週目の週末は宿舎で踊った。
各自が好きな場所を選んで、一ヶ月で創った
サブボディ・コーボディ劇場を演じた。
シリル、オードリー、エステル、ブルースは練習場を舞台にし、
アイナラとセバスチャンが食堂で、リサは階段室で、
最後のエモンは、夜になってから、
庭の焚き火の灰の中から踊りだした。
ワークショップを主催したアスカとピットは、
このスイスの別のフェスティバルに参加する先発隊として
出かけていてこの公演には参加できなかった。
わたしたちはこの公演後さらにスイスの別の土地のフェスティバルに
招待されて踊りに出かけたのだった。
たった一ヶ月だったが、参加者たちはその後、
スイスでカンパニーを創り、ジュネーブのフェスティバルで公演したり、
ヨーロッパ各地のフェスティバルに踊りに行ったり、
ノマド・リゾームとして旺盛に活動を続けている。
このうち、ドイツのリサは来年共振塾に入学してヒマラヤで一年間踊りを磨く。
再開が楽しみだ。
忙しい中、写真を編集して送ってくれたブルース、ありがとう!



 
 
 
2012年12月7日

死・風船・象/ アクシ、ジオ、カツD


長期生三人がトリオを踊った。
今年で卒業するアクシとカツD、もう一年続けるジオの三人が
顔を揃えるのは最初で最後だ。
それぞれが異型に身をやつし、アクシは鎌を持った危ない人物、
カツは風船、ジオは幽霊のようなモノと、普段見せない姿で始まった。
舞台はホールでのリゾーム的なカオスから、
庭での山を背景にした気化するからだ、
最後はプールサイドの水際と、
さすが長年ここで踊り続けてきた者らだけあって
多彩な共振パターンを見せつつ、見事な序破急を成就した。
終わったとき、観客から「アメイジング!」の声が出た。
これでカツもアクシもそれぞれ三年、ニ年の過程を修了し、
無事卒業することができる。
おめでとう!



 
 
2012年12月5日

自由共振劇場


舞踏祭の中日は、5人の踊り手による
自由共振となった。
サブボディ・コーボディの成熟度はこれによって見ることができる。
長い時間をからだの暗がりに潜んで過ごしてきたサブボディは
生まれた当初は世界や他のサブボディと
どう共振すればいいのかをまったく知らないで生まれてくる。
サブボディの特性が非共振(ディゾナンス)であるゆえんだ。
あるいはまた、幼い頃にからだの闇に潜んだサブボディは
小さなエゴを持ち合わせている。
赤ん坊エゴや、誇大妄想的なエゴだ。
エゴの特性は自己を守り他を支配しようとするドミナンスだ。
それがさまざまな経験を通じて、
次第に最適の共振方法を身に着けていく。
共振塾ではさまざまま共振の仕方を共同研究する。
自我や自己の表現ではない命の即興共振はここから生まれてくる。
踊り手たちは最後のグランドフィナーレでもう一度
全員による自由共振を踊る。
舞踏祭は後4日、お楽しみに!


 
 
 
2012年12月3日

へそ耳 クリスチャン


もともとボイス系のワークショップをしたり、
障害者の人々と一緒にワークしたりしていたクリスチャンは
オーディオ・チャンネルを使ったコーボディを生み出したいと
強く切望していた。
今期、彼女が実験を深めた声のコーボディは、
この「へそ耳」で大きく開花した。
共振塾全体の、いや世界の大きな共有財産だといえる。

突破口は、<アース・コーボディ>というもっとも基礎になる
あり方を発見したことだった。
<アース>は大地を意味する。
<大地のコーボディ>だ。
多様な生物を生み出す肥えた大地とは、
無数の要素が最適に共振している状態である。
その状態を声でつくりだした。
まずは、声以前の呼吸音や体腔音から始め、
各自がそれぞれ多彩な音を出しながら、注意深く耳を澄まし合う。
そこからじょじょに多彩な声に進み、耳を澄ましながら
<アース>を豊富化していく。
そして、機をみてひとりが<フラワー>を咲かす。
ソロの音声や歌を発する。
<アース・コーボディ>は、まずはその声の立ち上がりを
注意深く聞く。
そして、それぞれその花を大地の声で共振し、支える。
大事なのはそのとき、西洋音階の和声の知識に束縛されないことだ。
西洋音楽の和声以外の共振の仕方は無数にある。
クリスチャンは世界の先住民の音楽を聴かせて、
その多様な共振法を紹介した。
この<フラワー>に他の人の声が共振を強めて参加していけば、
それは<ブッシュ・コーボディ>になる。
そしてブッシュはまた次の花のためのアースとなる。
革命は「花を咲かせる肥沃な大地」となる
<アース・コーボディ>の発明にあった。
肥沃な<アース・コーボディ>というイメージは、
従来のコーボディ三区分の
<群れのコーボディ>と<森のコーボディ>の両者の性格を併せ持つ、
いわばそれらを生み出す基底のコーボディだ。
そこから、<アース>―<フラワー>―<ブッシュ>―<アース>
という無限循環構造を定着した。
外から見れば、なんということもないことに見えるかもしれないが
何十年ものコーボディ探求の歴史の中では
実に大きな革命だった。
「へそ耳」の共創過程では、さらに全員が、自分のからだの闇の
深淵(アビス)への扉を開く声を探求して、果敢に実験していった。
それらすべてが最後に一つになり、
実に豊かな展開が生まれた。
クリスチャンは、この実験を深め、更にサブボディ
コーボディの探求を深めるために、来年も共振塾に残るという。
これで、来年は、ジオ、パン、クリスチャン、ソルヴァイ、ヴァレリー、
ホンザ、ジャビエール、エレノア、と
8人もの生徒が2年目、3年目の過程に進むこととなった。
新入生枠が狭まったが、仕方がない。
というより、共振塾はじょじょに
2年・3年制の舞踏学校に移行する必要があるのだろう。
新入生向けの短期コースを別に設けて、
複合化していかなければならないのかもしれない。
うれしい悲鳴だが、望むところだ。
来年はかつてない深層への旅が可能になりそうだ。


 
 
 
2012年12月1日

Aum Namah Shivaya (アムナマシバヤ) アクシ


Aum Namah Shivaya (アムナマシバヤ)とは
ヒンドゥーのマントラの一つで、
A(つくる)u(夢)m(深い眠り) Namah(自分のものではない)
Shiva(シヴァ神)ya(魂)よ、
個人の魂と宇宙の魂はひとつである)を意味する。
日本語の南無阿弥陀仏、南無妙法蓮華経などの
念仏・題目とも遠く共振している。
この踊りの中では、インド最強の元型・シヴァ神が荒れ狂った。
土方が静かな家で赤い神様に翻弄される
人間と死者の姿を踊ったように、アクシや踊り手もまた
自在に変幻するシヴァ神になぶられる世界に身を任せた。
シヴァは少女の祈りを拒絶し、井戸の底の闇に引き込み、
石や火や嵐や吸血鬼に変容し、踊り手を暴暴の嵐に巻き込んだ。
膨大な非二元の闇はまだ混沌のままで、
すべてが一つに結晶するところまでは成熟していない。
アクシはこの踊りの中で、
まったく動けない<癇>のクオリアにも襲われた。
それらはこれから何年もかけて探求し、
格闘し続けて行かなければならない謎と秘密である。
それが花に昇華するまでの長い闇の時間をたどることになるだろう。
それに出会えたことが大きな収穫なのだ。


 
 はや、冠雪のヒマラ 今年の冬は早い。
 共振塾より 11月30日
 
 
2012年11月29日

禁じられた娘たち ジオ


女性とは何か。
命の何を禁じられて女性となるのか。
男性とはなにか。
命のどんな要素を制約されて男性となるのか。
ジオは、すべての生徒とともにそれを探り続けた。
調体、探体、創体のすべての過程を通じて、
生物的な性と社会的なジェンダーのもつれ、
からだの闇にひそむもう一人の異性・アニマやアニムスを
リゾーミングやストレンジ・リレーションシップなど
あらゆる手法を使ってサブボディ・コーボディのからだに
落としていった。
観念ではなくからだで性の禁忌やむすぼれ成り込むのが舞踏だ。
自在に連結・分離するリゾームになることが、
必然的に性的キメラの体となり、
からだごと性や年齢を超え、
自己と他者の境界が消えて行く実践的な場であることがよくわかった。
踊りの愁眉のひとつはなかほどの尻の踊りである。
一人ひとりの踊り手が尻で観衆と対話する。
シリアスな舞踏の中で滑稽舞踏が花開いた。
この踊りで生まれた新しい発明の一つだ。
写真ではわからないかもしれない。
後日編集するビデオをお楽しみに。


 
 
 
2012年11月27日

空 Emptiness カツD

第5回国際舞踏祭ヒマラヤの初日は、
これで2007年から今年まで6年間に
のべ3年間のヒマラヤでの修業を終えるカツDの卒業公演が飾った。
これに先立ち、カツは空のからだになるための空の調体を
何回か行った。
からだが風船のような外側も内側も等しく空気であるような
からだにガイドし、外界と内界を隔てる一枚の皮膚に焦点をあてた。
皮膚は、土方の「静かな家」でも最後の踊り場となる
幾層もの秘膜からなる。
そして、最後にその皮膚さえもが消え、
外界と内界の区別がなくなる。
ここまでを丁寧にガイドした。
カツのこれまでの調体の中で最高のものだった。
わたしもそのなかでこれまでになく、さまざまな
忘れていたサブボディがでてきて自由になることができた。
そうだ。
調体のよしあしはどれだけ脳心身が解き放たれるか、
からだではかることができる。
ここまでこれたら、世界中どこへいっても
ひとびとのからだを解き放つことができる。
公演もまた、円陣の観衆に鍋釜類の鳴り物楽器を渡して、
沈黙から始まり、途中で自分の願いをこめて
その願いが届くように叩くように頼んで始まった。
沈黙の中の踊りが、途中から観衆の願いの音が交錯する
音楽となり、そして自然にそれが静まっていく、
見事な序破急の中で踊られた。
皮膚に泥を塗ることで、人間の皮膚が土と同質になり、
透明になっていく。
カツはこの6年間で、わたしにとっても最後の舞踏体である
透明体に変成する鍵をつかんだ。
空という概念は東洋思想のなかのかなめとなるひとつだが、
それを観念に留めず、からだに落としていくのが舞踏だ。
ここまで明快にメソッド化できたのは
わたしの知るかぎり世界でもはじめての快挙だ。
今後はアメリカのミネソタに練習場を開き
そこから生命共振の小さな波紋が広がっていくだろう。
カツ、卒業おめでとう!


 
 Butoh Performance  Workshop  Finished

24

Sat
Nov 

 

11:00

Subbody Hall

 

 

Butoh Workshop  Guided by KatsD (USA-Japan)

 

18:30

Subbody
Hall

 

 

 

"空" Emptiness
Secret Performance by

KatsD
(USA-Japan)

 

25

Sun
Nov

 

 

11:00

Subbody Hall

 

 

Butoh Workshop  Guided by
Akshi
(India)

 

18:00

Subbody Hall

 

 

"Forbidden Girls"
Performance  by

Gio
(Korea)&Cobody

26

Mon

Nov 

 

 

11:00

Subbody Hall

 

 

Butoh Workshop  Guided by
KatsD
(USA-Japan)

 

17:00

Subbody Hall


 

 

 "Aum Namah Shivaya"
Performance by

Akshi (India) & Cobody

 

27

Tue

Nov

 

 

 

11:00

Subbody Hall

 

 

"Secret Voice" Workshop  Guided by Kristien (Holland)

18:00

Subbody Hall

 

 

"Navel Ear" Performance by Kristien(Holland) & Cobody

 

28

Wed

 

11:00

Subbody Hall

 

 

"Body Memory" Workshop 
Guided by Gio (Korea)

17:30

Subbody Hall

 

 

 Butoh Performance by Subbody & Cobody

 

30

Fri  

15:00

Subbody Hall

 

"Death Baloon Elephant"
Performance by

Akshi, Gio, & KatsD

 

2

Sun
Dec

 

11:00

Subbody Hall

 

 

Butoh Workshop
  by
Solveig (Norway)

3

Mon 

11:00

Subbody
Hall

 

 

"Falling Down" Workshop  by Gio (Korea)

 

15:00

Cobody
Theater


 

 

"Remains of Pleasure and Pain"Performance by Kristien(Holland)

4

Sun

 

11:00

Subbody Hall


 

 

Butoh Workshop
 

 

18:00

Subbody Hall

 

 

 "Sphenoid"Performance bySolveig (Norway)

5

Wed

 

 

11:00

Subbody Hall

 

 

Butoh Workshop  Guided by Akshi (India)

18:00

Subbody Hall

ནང་ལ་འགྲོ་གི་ཡོད

"Way Home"
Performance
by Valerie
(Planet) 

6

Thu

 

 

 

11:00

Subbody Hall

 

 

"Stone to Spirit" Workshop 
Guided by
Kristien
(Holland)

 

15:00

Subbody Hall


 

 

"The Red"
Performance by

Akshi (India)

 

 

18:00

Subbody Hall

 

 

"Forbidden Girl"
Performance  by

Gio
(Korea)

7

Fri
 

 

11:00

Subbody Hall

 

 

Butoh Workshop  Guided by KatsD (USA-Japan)

 

17:30

Subbody Hall

 

PerformancePerformance by
Valerie & Pan Dellamor(t)e
(Planet)

8

Sat

15:00

Subbody Hall

 

 

"Grand Finale"
Performance  by

All Dancers