透明論 




←BACK  ■ NEXT →




第8章 透明度を深める



1 生命の視点から透明に見る

からだの闇で起こっていることは、最初は自分だけの、個有のこととして感じられる。
それがなぜある特有の形で起こるのかを探っていくと、
自分の生い立ちや幼児体験、性別にもとづく性的体験や、生まれ育った風土、伝統、
国籍、文化圏などと密接に関わっていることが見えてくる。
それらを超えた人類史の知の遺産によっても深い影響を受けていること、
そこから人間としてのさまざまな反応がうまれていることなども透けて見えてくる。
そうして遡っていくと、最終的には生命としての視点が開けてくる。
たとえば、からだの闇で出会うさまざまな不快でたえきれない<エッジ>クオリアも、
原初生命の視点から捉えてみると、
エッジとは生命発生以来続いている、生命がまだうまく共振できないクオリアに出会った時に感じる
命がけの忌避反応だということが40億年の時間を貫通して透けて見える。
そして、なぜいたたまれないような不快に教われるのかも納得できる。
うまく共振パターンを発見出来ないものからはとりあえず逃げるしかない。
安全な距離まで引き下がって、なんとか共振出来る方途を探す。
そして、長い時間をかけていつの日か、よく共振出来る方途が創発するのを待つ。
そレが生命のやり方だった。
さもなくば死ぬ。

エッジクオリアとは、生命にとってかくも古い淵源をもったものだ。
生命が40億年間に出会い、長い時間をかけて乗り越えてきた数々のエッジを感じてみる。

重力、光、音、酸素、波、風、
多細胞化、氷河期、水中からの上陸、
他の動物の脅威、種の分化、人類の誕生、二足歩行、サバンナ、火の使用、
言語の発明、家族、部族、神話、宗教、国家、戦争・・・

人類が電気や各種の電磁波、放射線、原子力ト共振できるようになったのはごく最近だ。
国境や国家的対立、民族的対立による最大の暴力である
戦争というエッジにさらされてもう何千年も経った。
時間がかかろうが、生命はこのエッジもやがては乗り越えていくだろう。
起こっていることを、人間としての自分に囚われている視点から、
生命から人類までを透徹したまなざしで透明化すること、
時間の貫通度を思い切り深めること、
これが透明度を深めるひとつの方向である。

2 異なる次元間を往還する

わたしたちは日常次元で生活していると思っているが、それだけではない。
日常界の背後には、日常次元の目からは見えない不可視の次元が無数にある。
わかりやすく物理的な次元から言っても、無数の次元がある。

巨大次元方向へ

空間的な次元について言えば、人類は巨大次元方向にも、
微細次元方向にもすこしずつ次元を越えて透徹度を深めてきた。
草創期の人類は、神が地球を創り出したという神話の中でたゆたっていた。
やがては地球が丸い個とを発見し、
太陽の周りを周回していること、
太陽系もまた銀河系宇宙の一員であること、
宇宙には銀河系以外の無数の銀河があること、
その多数の銀河はビッグバン以来高速で膨張を続けていることなどが発見されてきた。
今日のひも理論では、ビッグバン以前の宇宙にまで理論的想像力の羽を伸ばそうとしている。

宇宙はこれまでに何度も膨張と収縮、ビッグバンとビッグクランチを繰り返してきたという
サイクリック宇宙論がそれだ。

微細次元方向へ
また微細次元の方向へも、持続的に透徹度を深めてきた。
人体を解剖し、それが骨格や筋肉、内臓などからなること、
それらはすべて微小な細胞からなること、
細胞の中にはさらに微小な細胞器官があること、
それらはタンパク質やアミノ酸や糖類、脂肪などの高分子からなること、
そしてそれらを構成しているのは分子であること、
分子はさらに原子からなり、
原子は陽子と中性子からなる原子核と、その周りで振動する電子からなること、
陽子や中性子は三つのクオークからなること、
さらにクオークや電子意外にも、数多くの素粒子が存在すること、
ここまでの発見によって現在の物理学の標準理論は構成されている。
さらにこの30年間に発展してきたひも理論によって、
あらゆる素粒子は振動するひもからなること、
ひもは1cmのマイナス33乗倍という極小のプランク長さという
宇宙最小のサイズを持つこと、
ひもはごく小さく巻き上げられた11次元の時空で共振していること、
宇宙のあらゆる物質やエネルギーは、ひもの共振パターンの変化によって生成していること、
などへ理論的想像力の羽を伸ばしてきた。

多次元多論理自在往還
そして、次元のサイズが異なると、ちがった論理のよって動いていること、
地球上の三次元空間の重力や運動が関わるニュートン力学の論理は、
地球上という特定の狭い空間においてのみ成り立つものであり、
宇宙の壮大な次元ではE=mc2に代表される
相対性原理を適用することによってしか理解しえないこと。
そして、微細な量子次元では量子波動関数や不確定性原理などの
量子論の奇妙な論理によってしか理解できないことが起こっていること、
さらに素粒子を生成しているひも共振の次元では日常の4次元時空以外に
隠れた7つの微細次元を含む11次元の時空が存在すること、
そこで共振するひもは共振によってひとつになったり三つに別れたり、
瞬時に数と形を変えつつ無数の共振パターンで共振していること、
などなどが解明されてきた。

●●●
今日の私たちはこれまでの人類の知の遺産をすべて享受し、
神話的論理の世界からサイクリック宇宙論の世界、ひも共振の世界など
あらゆる異数の論理を持つ異次元を往還することができる。
それぞれの世界はまったく異なる原理の論理によって動いている。
あらゆる異数の世界に自在に出入りするためには、
日常体が囚われている常識的時空認識や
言語意識が囚われている二元論の習癖を脱ぎ捨てる必要がある。

3 非二元かつ多次元を自在往還する透明リゾームになる

ここまで、どちらかというと物理的次元に沿って語ってきたが、ここからが本番だ。
生命や生命の感じるクオリアは
これら物理的次元の論理とは根本的に異なる論理を持つ。
クオリアは<いまここ>に縛られた日常の言語的意識とは異なり、
時を超え、空間を越えて共振している。
クオリアは内外、自他、善悪、上下、聖俗、類個、生死など
ありとある二元論の制約に囚われずに変容流動している。
クオリアの論理は、微細次元で共振しているひもの論理に近しい。
あるクオリアとあるクオリアは絶えず共振によって出会い、
新しいクオリアを生み出し変容流動しつづけている。
そういうものは物理的次元には存在しない。
クオリアは微細次元で振動するひもの共振パターンから直接的に生成しているものと思われる。
神話やアニミズム、シャーマニズムの世界は、
この変容流動するクオリアにはじめて接した人類のうぶな驚きに満ちている。
そこでは死者や動物と人間が自在に交感し、変容する。
四次元的な時空を超えて流動し、異次元が次から次へと開畳する。
サブボディ舞踏の変幻自在な時空変容は、クオリアの自在さに忠実に従うからだ。
からだごとサブボディに乗り込んで、非二元・多次元の時空を旅する。
至るところで新しいクオリアの創発が起こる。
透明体になるとは、これら無数の異なる論理によって動いている
異次元の数々を通りぬけ、出入り自在なからだになることだ。
人間の条件などにこだわっていては動けない。
いつどこででも、何とでも結合分離し多彩に変容する自在共振リゾームになることだ。
そうなることによってしか解けないからだの闇がある。
生命の秘密、死の謎、生死のあわいに咲く花。
それらすべてを味わいつくす、来るべき<生命の舞踏>は
透明共振体によって踊られるだろう。





Google
WWW を検索
subbody.com を検索

調べたいキーワードを、上の検索欄に入力して、[Google検索]をクリックしてください。
お望みのキーワードのあるページが見つかります。

サブボディ舞踏スクールホームページ |