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第4章 生命の最初のクオリア



●生命のクオリア

いま私がもっとも捉えたいことは、
生命が発生した瞬間に生命が感じたクオリアだ。
あるかなきかの、もっともかそけき生命のクオリア。
だが、その瞬間から生命はクオリアを感知し、
クオリアを生命の存続に利用することを始めた。

生命40億年の歴史のはじめの30億年は単細胞の時代だ。
バクテリアやアメーバがどのようにクオリアを感じていたか。
原初のクオリアよりはいくらか進んだ形態だが、
その問いはいまのバクテリアやアメーバに聴くことができる。

バクテリアの気分にはなかなかなりにくいが、
私は粘菌を長期間飼育し、師の中の師として
付き合ってきたことがあるので
アメーバの気持ちならよくわかる。
気分がよければいかにも元気そうなぬめりの光沢を見せるし、
調子を落とせばからだの色艶が落ちるのですぐわかる。
もっと具合が悪くなれば
粘菌先生はすぐ機嫌をそこねて休眠してしまう。
たぶん生体内のたんぱく質が変質し、
休眠用に凝固した形態になるのだ。
その休眠たんぱく質のまま
長い不利な時期を耐えしのいできたのだろう。
休眠体の多くはそのまま死んでしまう。
だが多くの休眠株のうちわずか一個でも
運よく生き延び、いつかどこかで息を吹き返せば
この種は生を保つことができる。

●ひも共振とクオリア

ひも理論に従って、生命を捉えると、
生命もまた、生命特有のひもの共振パターンの
一形態として捉えることができる。

生体を構成するすべての構成素(物質、エネルギー、クオリア)は
すべてひもの共振パターンからなるのだ。

ひもの共振パターンである生命は
他のもろもろの事物やエネルギーのクオリアをどう捉えるのだろうか。

もっともシンプルなひもの共振パターンからなる重力で考えてみよう。
重力はひも理論ではもっとも単純な振動パターンであると理解されている。
輪ゴムが一方向に伸びたり縮んだりしている様子を想像すればいいだろう。
その振動パターンをもっているひもが
まっすぐにつながって共振することで重力が発生する。
その共振パターンの影響下にある他の事物のひも振動のありかたに、
わずかにその重力の共振パターンがしみこむ。
それが物質が重力の影響を受けるということだ。

生体が光を受けると、
生体内の光受容たんぱく質が変質する。
そのことによって生体は光のクオリアを認知する。
光そのものが透過したり反射したりして通り過ぎていったとしても、
生体内の光受容たんぱく質にはわずかな痕跡が残る。
光を生起させているひもの共振パターンのうち、
微細次元で振動している分が、
光受容たんぱく質を生起させている
ひも共振パターンにしみこみ、
それをわずかに変化させることで刻印される。
生命はそのみずからの生体内に刻印された
クオリアを認知し、記憶し、
れを生命の維持のために利用することをはじめた。

宇宙内で生命のみがクオリアを感知し利用することができる存在だ。

生命が化学物質に出会ったときははどうなるか?
ひも次元で捉えれば重力や光の場合となんら変わりがない。

たとえば酸素は酸素特有のひもの共振パターンをもつ。
酸素に触れた生体は、原形質膜にある酸素受容レセプターで
酸素を認知し、細胞内に迎え入れる。
細胞内にはその昔、生命40億年の歴史の中でも
最大の創発のひとつであったろう
ビブリオバクテリアが発明した呼吸というシステムによって
酸素から生命の構成素やエネルギーを得ることができるようになった。
この呼吸というシステムは多大な益を生命にもたらしたので
いまでは多くの生物細胞はこのビブリオバクテリアを
生体内に囲い込んでミトコンドリアとして共生するようになった。

●類との共生という命のかたち

呼吸は、植物細胞の起源となったシアノバクテリアによる光合成の発明と並ぶ大きな発明だったろう。
シアノバクテリアのなかの誰かが光とうまく共振して踊って、エネルギーを利用できるようになったのだ。
シアノバクテリアもまた、葉緑素として植物細胞内に共生する運命をたどることになる。
生命史の中のもっとも優れた人気者は、個や種としては滅びても、
他の生命に組み込まれて永遠の共生者となって生きながらえるのだ。

このふたつの事実は、いかに生きるかをめぐって大きなヒントを与えてくれる。
利己的な生しか思いつかなければ個としての短い命を終えればそれで終わる。
生命そのものや類に役立つ創発をすれば、個として終わるのではなく、
類の命の中にしみこんで永遠の生を生きることができる。
仏陀やイエスはその道を選んだ先だちである。

話題が少しずれた。
生命とクオリアに話を戻そう。

●生体変化によるクオリア認知

重力、光、酸素の例で見てきたように、
あらゆる物質やエネルギーのクオリアは
わずかな微細次元でのひもの振動要素として生体にしみこむ。
生体はこの自らの生体内にしみこんだクオリアを、
自らそのものの生体変化として身をもって認知し、
その変化が生じた記憶を
別の局面で次の行動へと生かすことによって利用する。

生命の出現の裏面には、
このように生体内にしみこんだ
微細次元でのひも振動から受けた痕跡を
クオリアとして利用するという
生命以外の何者にも創発しえなかった
革命的な発明が隠されているのである。

(この項は説明が非常に難しい。
私自身瞑想の中でクオリアとしてはつかんでいるが
なかなか言葉にはならない。
とっぴ過ぎて誰にも相手にされないだろうとも思う。
5000年くらい後の人に向かって書いている。
さびしいが仕方がない。)

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