<破>―転換 その4 現幻転換

転換その4. 現幻転換(Real/Imaginary Change: RI Change)

命はいつも、現実に触れ合っている外界のさまざまなクオリアと、
リアルタイムに共振すると同時に、
内部に蓄えられた内クオリアとも、二重に共振している。

これを体感するのに、よい練習がある。

静かに座る。どんな姿勢でもいい。
はじめは背骨をまっすぐ立てて座る。
あらゆる細胞が重力の方向を感知しているのを感じる。
重力に抗してからだの姿勢を保つために、
各部の細胞がどんな努力をしているかを感じる。
その体感をじっくりと味わう。
つぎに少しからだを斜め前に傾ける。
からだの各部の努力の仕方が微細に変わるのを感知する。
背中の筋肉が前以上に緊張し、それとバランスを保つために
ほかの部位の状態も微妙に変化しているのを感じる。
もとのまっすぐな姿勢に戻る。
からだを傾けていたときのクオリアを思い出す。
また、斜めに傾こうとすると、その斜めのクオリアを思い出して
からだが前もって準備するのを感じる。
このように、からだに蓄えられた内クオリアは
常に現在の外クオリアと二重に作動していることをつかむ。
これがクオリアの現幻二重性である。

リゾーミング・テクニックとは、この内外のクオリア、
現幻クオリアを
コントロールする技術である。

現幻二重のクオリアを一度にすべて味わおうとするのは難しい。
まず、からだのどこかの一点で微細な内クオリアが立ち上がる
かすかな始まりを捉えて味わうことだ。
それから、その内クオリアが、動きや映像や音像、情動などとして
外に現れてくるプロセスを、千ほどの小さなプロセズに刻み、
一つ一つを味わいつつ流れに従い、増幅していく。
そうすると、自分にとってもほかの人にとっても
何が起こっているかがはっきり見える。
リゾーミングは、コミュニケーションのための技法でもあるのだ。




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