調体法6 百丹三元と百丹ブロック

 
百丹三元

1.最初は座位から始める。骨盤をゆっくり回して、心地よいゆらぎの速度、サイズ、リズムを探る。

2.仙骨を水平次元、矢状次元、戸板次元の三次元方向にクロスエイト(アラビア数字の8の字が、90度に組み合わさったかたち)に動かす。動くたびに仙骨と骨盤の仙腸関節や、仙骨と第五腰椎の間の仙腰関節が微妙に開いたり閉じたりする。その微細な変化の中に無数のクオリアが折り畳まれて眠っている。そのクオリアに耳を澄ます。

3.仙骨の次は、へそ=第三腰椎で同じように三元方向のクロスエイトに動かす。

4.同様に、背中の中心(第十胸椎)、胸の中心(第五胸椎)、胴体の上端(第一胸椎)、首の中心(第四頚椎)、頭の中心(第一頚椎)、あご、口腔呼吸、目の各十丹で、行い、微細で独特のクオリアが各部に深く折り畳みこまれていることを聴く。

5.立位に移って、胸骨、肩甲骨、肩、肘、手首、手のひら、指、骨盤、大たい骨、すね、足首、足の各関節を三元方向に動かして聴きこむ。各部の、各方向への動きがすべて少しずつ違う独特の味わいを持っていることじょじょにからだにしみこんでくる。
からだに潜るとはこの、からだの各部が持っている微細な違いの豊かさを味わうことだ。
やがてそれらのすべての微細なクオリアの差異を動きの中で自在に使いこなせるようになるまで続けるように。


百丹ブロック

1.百丹三元に習熟したら、そのプロセスの中で、ある時点で、なめらかに動かすことだけを追求するのではなく、その反対のうまく動けないクオリアを味わいぬく練習に入る。これが百丹ブロックだ。
あらゆる百丹で、流動的なゾル的な動きをしていたものが、突如、固体状に固まって滞っていくゾルーゲル変換を味わう。そして、そこにできた硬結のクオリアを味わいぬく。

しばらくしてリリースし、ゲルーゾル変換から流動的なクロスエイトの動きにもどる。

2.同様に、へそ=第三腰椎、背中の中心(第十胸椎)、胸の中心(第五胸椎)、胴体の上端(第一胸椎)、首の中心(第四頚椎)、頭の中心(第一頚椎)、あご、口腔呼吸、目の各十丹で、行い、微細なクオリアが各部に深く折り畳みこまれていることを聴く。

3.立位に移り、胸骨、肩甲骨、肩、肘、手首、手のひら、指、骨盤、大たい骨、すね、足首、足の各関節を開閉して聴きこむ。

4.速度や、硬結の程度が少し変わるだけで、別のクオリアになる。じょじょに、さらに微細な差異を味わい分けていく。

5.なめらかな気持ちのいい動きだけではなく、私たちのサブボディには、自由に動けないクオリアや、情けなくしか動けないみすぼらしいクオリアがいっぱい詰まっている。からだの闇をくまなく旅するためには、こういう惨めなクオリアの旅が重要になる。

こういう練習を通じて初めて、四億年前から三億年前まで続いた単細胞生物の時代に、わたしたちの生命が味わった<動けないクオリア>や<わずかしか動けないクオリア>、<ほかに力に動かされるクオリア>などがなぜ深い感動をもたらすのかが、わかってくる。それらのクオリアは、生命にとって自由に動けるクリアなどよりはるかに深い根源と歴史を持っているのだ。

6.練習時の注意

ゾルゲル転換によるブロック=硬結は強くやりすぎないこと。関節を強く硬結しすぎると傷めてしまう。あるいはもともと潜んでいる隠れた硬結を引き出してしまう。それらの硬結は、あるいは4億年の生命史のどこかに起源を持つものかも知れない。それを味わいぬくのもなかなか深い体験だが、なかなか治らないことも多い。そうなると、リゾタッチや、指圧や鍼灸の世話にならなければならなくなる。それらの手技はこのからだにできた無意識の硬結をほぐすものだ。

 

参考:百丹三元の効果については、共振塾ジャーナル2007年3月14日『サブボディの宝庫が開く』に書いた。

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